もの研展示会報告:第71回東京インタ-ナショナル・ギフト・ショ-春2011

2月1日(火)~4日(金)
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ピカピカに磨き込まれた「スバルR1」

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今回は第71回記念でテ-マは「新しい世界との交流、創造と発見」。
出店社数は、2400社、多くのジャンルの好感度商品が並んでいます。
さてどんな創造的商品に出会えるか楽しみにめぐりました。
最初に一番気になる新潟県の出店ブ-スを訪れました。

驚いたことに、ピカピカに磨き込まれた車が展示してあります。
展示パネルによると
「自動車を一台、磨いてください」という依頼が、
燕の金属研磨のスペシャリスト集団「磨き屋シンジケ-ト」に届きました。

依頼元は国立科学博物館で、
2007年に「ものづくり展」に展示するためのものでした。

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「磨き屋シンジケ-ト」は、おいしい泡のビ-ルの呑める
ステンレス製マグカップや、フランス銅鍋などで
有名なステンレス磨きのプロ集団です。

「スバルR1」のボディは高張力鋼板、板厚はわずか1ミリ以下、
ヘタすると簡単にへこんでしまいます。
各パ-ツを分解しながら塗装を剥がし、ドア・フェンダ-・ボンネットは
大皿を磨く要領で研磨作業を実行、大きいパ-ツは3人で支えながら磨き上げました。
 
錆に弱いので作業期間はなるべく短期間で終わらせないといけません。
プロ集団が集中して、わずか1週間で磨き上げて、ついにピカピカの
自動車が完成しました。
この「スバルR1」は「ものづくり展」にて大評判を呼び、
NHKの番組でも取り上げられました。

ところで、今話題の「iPod nano」の裏蓋。
自分の顔も映り込む程の輝き、
実はこれも「磨き屋シンジケ-ト」の仕事なのです。

燕三条の技術をあのアップル社が目をつけて依頼されたそうです。
「iPod」に採用される事により一躍、「磨き屋シンジケ-ト」はじめ、
燕三条の国際的な技術の高さを世界に広める事になりました。

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さて、燕三条のメインブ-スは白いディスプレイで明るく、
モダンなリビングが作られています。

部屋の入口に、気の利いた園芸用の道具が 入った
「コンテナ―菜園用ガ-デンセット」が展示されていました。
出品は小林製鋏(株)。
各種の園芸鋏を帆布のバッグにセットした提案商品という話。

これからの発売で、バケツタイプ=上代¥20.000(税別)・コンテナ-タイプ=
¥35,000(税別)の予定。

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リビングル-ムの中には燕の誇る包丁やお皿などの家庭用食器が、
きれいにセットされて並んでいました。「想いと炎」の説明パネルには、
「家のなかで火を扱い煮炊きするキッチン。
家族を想いながら、食材を火にかけ、おいしい料理が生まれるように。
そこで活躍する調理道具は、 手がけた匠の想いと共に、火の中で鍛えられ
生まれたものです。
金属産業の燕三条の火の中で生まれた調理道具は、
家庭の火の輝くキッチンで
活躍し、作られた料理と共に、人々の生命の火となって
明日を生きる力となります」。とありました。

匠の歴史と高い技術に支えられた燕三条の製品に、思わず拍手を送りました。

                            主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 16:04
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