「幻の小刀」と真竹で創る“愛の竹箸”

p_060831_01

p_060831_02

素材:日立安来鋼青紙1号A(鋼) / 真竹
藤原名人が猪狩の実戦から生みだした「木目切出し小刀」は刃先の鋼は最高級刃物用の材料として名高い「日立安来鋼青紙1号A」、地金は約100年前の英国製船舶の碇に使用された希少価値のある鎖(軟鉄)を使用。その鋼と軟鉄を真っ赤に焼き、鍛接・鍛造する。焼入れは日本刀と同じ工程。宮内庁御用達の竹細工工房の伝統竹細工工芸師・戸田和孝氏監修で、竹細工に最適な肉厚と刃の角度で設計。これに真竹をセット。説明書を読めば、手作りの箸が作れる。

職人:『木目切り出し小刀』の匠・藤原名人 作銘:敏成
五代目 竹細工工芸師・戸田和孝 氏

藤原名人は丹波篠山のプロのイノシシ猟師と交流するうちに、既存のナイフの性能に不満を抱くようになった。専門書を読み、刀匠のもとに足繁く通い、本当に使えるナイフとは何かを追求、ついに独学で本物のハンティングナイフ作りを習得、完成した作品はイノシシ猟師から大絶賛をあびる。プロ相手にプロ仕様でのみ製造されるため、一般には非常に入手困難。
戸田和孝氏は宮内庁御用達の戸田竹芸店の五代目。美吉かごの名人として知られる。独自の網目模様は、正倉院宝物殿に収蔵されている華籠の技法を研究したもの。国内外で個展多数。大阪府知事指定伝統工芸師。

技術:サブゼロ処理
切出し小刀の工程で特筆すべきはマルテンサイト(日本刀の刃先と同じ鋼組織)を作り出すために、焼入れ後にドライアイスでマイナス80度に深冷(サブゼロ処理)していること。最高の硬さを得るためには、この処理が不可欠。硬度が増し、鋼の金属組織が均一化し、切れ味が倍増する、ドイツゾーリンゲン社の刃物と同様の技術。切出し小刀でこのような手の込んだ技術が使われることは非常に稀で、藤原名人のこだわりを感じさせる。


p_060831_03 原名人
作銘:敏成。丹波篠山市のプロの猟師マタギとイノシシ猟をはじめ、独学でハンティングナイフの製作を手掛ける。実猟の”剛”と”雅”を造り分ける匠。
p_060831_04 竹細工工芸師 五代目
戸田和孝
 
宮内庁御用達の戸田竹芸店の五代目。美吉かごの名人として知られる。独自の網目模様は、正倉院宝物殿に収蔵されている華籠の技法を研究したもの。オーストリア、メルボルン、台湾、スイス、チューリッヒにて個展を開催。大阪府知事指定伝統工芸師。大阪工芸展入選他。

カタログ掲載例

Filed under: にっぽんの宝人 — admin 00:00
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment

コメントを書くにはログインが必要です。
ログイン