静岡「桜えび」vs.富山「白えび」紅白えび合戦!

駿河湾の桜えびはすっかり有名ですが、富山湾の「白えび」は知っていますか?

富山湾の海の幸といえば昔からぶり、ほたるいかが有名ですね。しかしここ数年で話題を呼んでいるのが“富山湾の宝石”“富山湾の神秘”とも称される透き通った姿の美しい「白えび」なのです。その白えびを使ったメニューの中でもイチバンが天丼。最近ではすっかり富山名物となってメニューに出すお店も増えてきました。今回、白えび天丼の元祖と呼ばれる『白えび亭』を訪ね「白えび天丼」を食べました。

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衣たっぷりというよりむしろ素揚げのよう。サクサクと軽~い食感にオドロキます。小ぶりなエビですが、桜えびよりも一回り分大きいので身入りを実感できました。何匹いたのかうっかり数え忘れてしまいましたが、フワリと甘いえびの香りを何度でも楽しめるのが普通のエビ天丼とは違うところ。お値段も730円とついつい試したくなるお手ごろ価格です。

さてさて。桜えびの『赤色』と白えびの『白色』と対照的ですね。細かく分類するとエビの中でも種類が違うのですが、すんでいる環境は意外にも似ているんですよ。

桜えびの取れる駿河湾は、大井川、富士川、安部川に代表される川の水が湾へと注がれます。最大2500mの水深を誇り、水深200~300mに生息。一方の白えびは、富山湾の中でも神通川河口、庄川河口、常願寺川河口の水深100~300mの『あいがめ』と呼ばれる海底谷に生息しています。川と海が交わることで餌となるプランクトンが豊富になり、海底に複雑な地形と水深数百mに及ぶ海底谷を作り出しているのです。

しかし白えびの存在は、メディアに取り上げられるまでなかなか知られていませんでした。それでも桜えびよりも一回り大きいこともあり、食べ方のバリエーションに富むのが魅力。寿司種、てんぷら、吸い物、エビ団子、地元富山ならではの昆布〆めなどがあります。

知名度ではまだまだ桜えびには及びませんが、白えびの可能性は桜えびに並ぶものがあるはずです。いつの日か紅白歌合戦ならぬ、紅白えび合戦など食べ比べができたらなぁと思います。

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富山駅特選館3階にあります。

Filed under: なんだかんだ — nakahashi 19:33  Comments (0)

イルカの味噌煮

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静岡市の魚屋さんに売っていました。静岡県では伊豆や清水地域ではイルカの食文化にあるそうです。そう言えば、昔「ワンパクフリッパー」というアメリカのドラマがありました。名犬ラッシーのように賢いイルカでした…。

Filed under: なんだかんだ — hojo 16:35  Comments (1)

映画「未来の食卓」に思う日本の食育

京橋にある映画美学校の試写室で行われた「未来の食卓」の試写会へ行ってきました。ドキュメンタリー形式のこの映画では、南フランスにあるバルジャック村という小さな村が小学校給食や高齢者の宅配給食のオーガニック化を目指し、その挑戦を1年間にわたって追ったものです。

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 フランスは食料自給率が100%を超える農業大国でありながら、その実態は大量の農薬散布による健康被害や環境汚染など、見過ごしてはならない問題を抱えています。そのうえ映画の冒頭におけるユニセフ会議のシーンで「ヨーロッパでは癌の70%が環境と食料に原因がある」など示されたデータがなんとも衝撃的で考えさせられました。
 バルジャック村の取り組みは何よりも子供たちの未来を守るためであり、美しい自然を
次世代へ残すことにもつながります。
 
 一方私たちが暮らす日本では、すでに食料自給率は39%と先進国では最低水準となりました。いつしか私たちは豊かな自然と四季がもたらす旬の味を忘れ、家族との食卓は孤食となり、学校給食のあり方など本来持っていたはずの良さを失いつつあります。
 食を通じた人格形成、家族や仲間との絆を深める再認識としても体育・徳育にならぶ食育が、よりこれからの時代に求められるのではないでしょうか。 
 ものづくり研究所では日々の活動において、食にまつわる生産者の方々の声を聞き、現場を見ています。

 この映画から改めて日本の食について、取り組まなければならない課題は山積みであることを再認識させられました。

 シネスイッチ銀座にて8月上旬に公開予定です。ぜひ足を運んでみてください。

Filed under: なんだかんだ — nakahashi 18:34  Comments (0)