2011年の淑気
明けましておめでとうございます。横浜赤レンガから見た日の出です。年があらたまると単なる時の経過に留まるだけでなく、普段日常の周りの気が清々しい気に包まれます。昔の人はこれを「淑気」とよんだそうです。見えない気を感じる一日です。
明けましておめでとうございます。横浜赤レンガから見た日の出です。年があらたまると単なる時の経過に留まるだけでなく、普段日常の周りの気が清々しい気に包まれます。昔の人はこれを「淑気」とよんだそうです。見えない気を感じる一日です。
10月30日(土)~11月3日(水)
Rin 3F
現代のリビングル-ムにマッチする、カラフルな「加茂の桐箪笥」
「Product Design EX.2010 Made in Japan」という展示会が
東京・表参道のRin 3Fにて開かれました。
会場には、桐箪笥・椅子・井草のマット・植物の鉢などの
グッドデザインの新商品が所狭しと並んでいます。
特にインパクトがあったのは、新潟県加茂の桐箪笥を
今風にデザインした作品で、会場で一番目立っていました。
何しろ和風の桐箪笥がレッドやブル-に塗られているのですから。
単に目立つ為にカラフルに塗っただけではなく、
元になるフォルムも、良く計算されたデザインとなっています。
制作者のデザイナ-、平社(ひらこそ)デザインの平社さんにお話を伺いました。
平社さんは東京芸術大学出身。(株)リビングデザインセンタ-勤務後に独立し、
これまでグッドデザインの椅子やテ-ブルなどを、 数々制作されてきました。
2004年~2006年迄イタリア・ミラノに渡欧、
現地で仕事をしながら、GIBA(ジバ)という新作家具やインテリア小物のデザイン展を
大城健作さん・清水慶太さんと共に、ミラノ・サロ-ネにて数回発表してきました。
たまたま現地で仕事をしている時、新潟県の加茂箪笥共同組合の方に出会い、
「加茂の桐箪笥を、現代のリビングにもマッチするようにアレンジ出来ないか?」という
相談が、今回の桐箪笥の企画がスタート。
思考錯誤の末、デザインコンセプトをSAI(彩)とKURA(蔵)に決定します。
蔵には、その家の歴史的なさまざまの貴重なモノが詰まっており、
そのイメ-ジを基本にデザインし、階段箪笥のデザインも取り入れました。
カラ-は「彩」つまり光の三原色を取り入れています。
金具は欧米の人もにぎりやすいように、三つ叉の形態でデザイン。
この桐箪笥は「PAULOWNIA 2011」と名付けられ、
来年、パリの「メゾン&オブジェ」にて発表されるそうです。
値段は約150万円位ということ。
桐箪笥というとなかなか一つのイメージしか湧きませんが、
見事に固定観念を打ち砕いてくれた、この桐箪笥のデザインに思わず喝采しました。
パリでどのような反響があるか、今から楽しみです。
主任研究員 荒木隆一