もの研特派員報告:「新潟漆器・竹塗」

8月17日(火)~20日(金)まで日本橋NICOプラザにて
「越後民芸家具と新潟漆器・竹塗」が開催されました。
NICOプラザには初めての出展です。

e794bbe5838fefbc9ae98592e599a8e382bbe38383e38388_013

新潟の伝統工芸「竹塗」の数々。座卓・卓袱台・椅子・酒器セット・箸箱等が並び、
明治・大正時代を思わせるような、渋さと落ち着きがあります。
私は竹を使った漆器と思って見ていましたが、
出品者の北日本工芸(株)のお話しを聞けば全く竹は使っていないとか。
「竹塗」とは竹に塗装したものでなく、漆で木地の上に竹の節模様に盛り上げ、
あたかも竹を貼ったかのように見せる変わり塗りの漆器なのだそう。

新潟港は古来より北陸の重要な港であったため、全国から文化の交流が盛んでした。
塗の技術も盛んだった春慶塗に会津塗り・輪島塗りの技術が伝わり発展したのです。
 そして江戸時代になって鞘塗師の工芸士・橋市(橋本市蔵)が刀の鞘を竹の形に作る竹塗を考案。明治時代に高弟、松州(長谷川善佐ヱ門)が伝授され、お盆・菓子器・重箱・お膳等を作ったところ、その優美さと堅牢さが世間に認められ、今日の竹塗漆器にいたったそうです。

e794bbe5838fefbc9ae7aeb8e7aeb1_015

酒器は、なかなか味のある高級な逸品です。
普段使うのなら竹塗携帯マイ箸が、良く考えられていて 使いやすそうです。

◆蒔絵徳利=¥126,000 ◆竹塗コ-スタ-=¥5,250 ◆竹塗ぐい呑み=¥4,200  ◆手掛盆=¥31,500 ◆携帯用ケ-ス付きマイ箸=¥10,500 ◆竹塗箸=¥3,150  ※価格はすべて税込         

 竹塗の明治の香り秋の風     荒木春雪子

                                主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 13:22  Comments (0)

もの研展示会情報:「第3回居酒屋産業展」

8月17日(火)~19日(木)ビッグサイト

「新潟清酒Tシャツ」登場!新潟酒販(株)

e794bbe5838fefbc9ae5b195e7a4bae4bc9ae381aee79c8be69dbf_001 

「居酒屋産業展」とは、居酒屋始め飲食店の繁盛に必要な
飲料類・酒・食材・店舗設備等が 一堂に集まった展示会です。
全国各地域の清酒・焼酎・梅酒、もちろん酒の肴となる
魚肉類・惣菜類も並び、どれもこれも実においしそう。

e794bbe5838fefbc9ae696b0e6bd9fe98592e8b2a9e999b3e588972_009

ひときわ目立ったのが、大きなブースで出展していた(株)新潟酒販。
「久保田」でおなじみの朝日山・佐渡の代表清酒「北雪」をはじめ、
王紋・麒麟・白龍・長者盛など新潟の清酒が所狭しと並んでいました。

 e794bbe5838fefbc9ae696b0e6bd9fe6b885e98592efbd94e382b7e383a3e38384e79c8be69dbf_002

しかし、それ以上に目を引いたのが、こちらのT-シャツ。
新潟酒販(株)が新しく販促用に作ったもので、
新潟清酒産地呼称協会に全加盟35社の蔵元のラベルデザインがズラリ。
圧倒されるものがあります。他にも酒屋さんが掛ける紺色の前掛けもあり、
こちらは銘柄の商標のみがシンプルに印刷されていました。

早速、Tシャツを買って着てみました。

e794bbe5838fefbc9ae696b0e6bd9fe6b885e98592efbd94e382b7e383a3e38384e79d80e3819f1_001

さてこの中でいくつ知っていますか?呑んだ銘柄は?
◆新潟清酒産地呼称協会オリジナル・カラ-ラベルTシャツ=¥3,500
◆新潟清酒産地呼称協会オリジナル前掛け=¥2,100

       古酒新酒みなふるさとの顔であり   荒木春雪子

                            主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 16:55  Comments (0)

もの研特派員報告:「葦を編んだ帽子・ポ-チ」

8月4日(水)~6日(金)にわたり、
表参道Rin3Fにて「滋賀ほんまもん展」が開催されました。
 
私が一番関心を持ったのは(株)おおまえの新商品。
中でも太い繊維で編まれた白い帽子やポ-チが気になりました。

e794bbe5838fefbc9ae69fbfe6b88be891a6e5b8bde5ad90_010

(株)おおまえの大前社長に尋ると、
琵琶湖畔で栽培している葦を刈り取り後に乾燥させて織ったそう。
同社はもともと柿渋染のバッグや帽子で実績があり、
仕上がりは見事なものがあります。

商品が作られた背景には、琵琶湖畔の環境問題がありました。
近年、湖畔の葦が激減しているというのです。
そこで、自分たち自らが栽培して製品に使い、
また、栽培を続けることで環境問題の役に立ちたいという
思いが込められているそう。

それゆえ、この新商品も環境問題に真面目に取り組んでいく
意志のある企業と手を組んで販売していきたいとのお話。

e794bbe5838fefbc9ae9babbe4ba94e58d81e7b994_017
もう一つの新商品は、自然素材の麻を五重に重ねた「麻五重織物」です。
夏向きのタオルケットが展示してありました。
洗いざらしのまま、天日干したシワのある、いかにも自然の風合い。
麻の固いという印象はなく、五重による適度の厚みがとても心地よさそう。

もとは綿の五重織物の感覚で製品作りをしたそうですが
麻は天然繊維中最も強く固いために 糸が順調に流れず、
前処理や織機の選択・技術開発に半年もかかったそうです。

エコを考えた自然素材のものづくりは、
強い意志と研究努力が物を言うのかもしれません。

葦キャップ=3,150円 柿渋染アムンゼンプチシショルダ-=4,800円

展示会はこの他、
(株)カワサキの希少木材使用ブレス、(株)清原の縮緬カ-ドケ-ス等、
(有)重蔵窯の信楽焼の水琴窟が 出品されていました。

                                主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 16:36  Comments (0)