もの研展示会情報「NIPPON MONO ICHI」-4

22年3月5日(金)~7日(日):リビングセンタ-OZONE

④ゆび先が筆になる!「ゆび筆ポップコ-ン」=奈良発

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子供の頃、くもった窓ガラスにゆびで
落書きをしたものではないでしょうか。
その感覚が楽しめる新しい「ゆび筆」の誕生です。

自分の指先にこれをはめれば、文字でも、イラストでも落書きでも自由自在。
製造の会社は知る人ぞ知る「墨運堂」。
創業二百年、奈良筆や奈良墨で有名な老舗です。お話を伺いました。

「ゆび筆の着想は十数年前、もっと多くの方に自由に書画を楽しんでいただくため、
又、筆を持てない身障者の方や、新しい表現を望む方に、
ゆびと筆が一体化出来る道具を創ろうと考えた結論です。
最初、試作品を福祉や介護の現場で使っていただきました。

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これまでに筆を持てなかった方が、「ゆび筆」で楽しんで自由に描き、目を輝かせて
形や色に積極的になった、という嬉しい声がたくさんありました。

ゆび先と紙が近いので、直感的にゆびの感覚が紙に伝わります。
筆を正しく持つことにとらわれず、自分のイメ-ジを思うままに表現できるんですよ。
また、描きやすいように、にじめ止めをしたポップコ-ン和紙・半紙や、
固形顔彩の絵の具皿、ゆび筆スタンドなども用意してあります」と、至れりつくせりです。

価格については、
●Pop Cornゆび筆 太い指用本体(ホルダ-)+大筆=840円・中筆=735円
                                      ・小筆630円
●Pop Corn墨液 30ml=210円(各税込)

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「筆」と言えば、書道か絵。あなたは?とたずねると
「いや…私は書道は苦手で…絵もセンスが無くて…」という方が多いと思うが、
これは筆であっても筆にあらず。ゆびの先に付いた筆、あなたのゆびで書くのと同じこと。
心配無用の逸品なり!

主任研究員 荒木隆一

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もの研展示会情報「NIPPON MONO ICHI」-3

22年3月5日(金)~7日(日):リビングセンタ-OZONE

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なんとカワイイ、サンタクロ-スの赤い長靴。おや、イルカまで…と
思わず立ち止まったのは、ヘルメット潜水株式会社さんのブースです。

お話を伺ってみると、こんな答えがかえってきました。
「いえいえ、これは子供のオモチャではなく、湯たんぽなんですよ。
私たちは本業がダイビング用のウエットス-ツの製造メ-カ-なんですが、
海水を全く透さないこの素材を使って何か新製品が作れないものかと、
いろいろ考えた末、湯たんぽにたどりついたんです」

赤いサンタクロ-スの長靴は、まわりが二重構造になっていて
その間にお湯を入れる仕組みになっています。

もちろん子ども向けだけではありません。
円座形の「クッションタイプ」や、冷えやすい肩まわりのための「肩用タイプ」など、
お悩み解決用も揃っています。

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また、湯たんぽに限らず、冷やすタイプもあるとのこと。
U字形で顔を冷やす顔・目用タイプがそれで、
パソコンやテレビ・読書で目が疲れた時に重宝するそうです。
顔の血行を促進してくれるので美肌効果も期待できるとか。

なお、商品の価格は
●サンタクロ-スの「足用タイプ」=19,800円・「足用タイプ・底付き」=24,500円
●イルカ形「ドルフィンタイプ」=9,800円
●円座形「クッションタイプ」=8,900円
●U字形「顔・目用タイプ」=5,300円(各税込)
 
「すでにある素材からどのように夢をふくらませて、新商品開発をするかなのだ」という
ビジネスを発展させる発想を、教えていただきました。

  
                        主任研究員 荒木隆一

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もの研展示会情報「信楽焼の世界初!透光性陶土と新光源LEDの融合」

3月24日(水)~26日(金)

LEDの光が透ける「信楽透器」=岐阜県信楽発

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昔、居酒屋の前には大きなタヌキの焼き物が貧乏徳利をぶらさげて、左党の客を待っていたものでしたね。あのタヌキの置物こそが信楽焼です。今回、表参道Rinにて信楽焼の窯元が、LEDの光の透ける器「信楽透器」という新商品の発表展示会をたずねました。

薄暗い会場の展示台の上に、ずらりと並ぶ信楽焼の新商品たち。中にはプラスチックじゃないの?と思うような、モダンな新製品もあります。特に目立ったのは大きな乳白色のスピ-カ-。内側からLED光が灯り、音響とよく調和しています。会場の中央には円錐形テ-ブルが置いてあり、これまたぼんやりと陶器からLED光が透けています。LEDの淡い光は、俳句の季語「春燈」を思わせるような春めいた優しい光です。

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光が透けるからといって、薄く作られているわけではありません。また、磁器ではなく陶器ですが1,300度で焼いてあり固く頑丈に仕上がっています。丈夫なので門の壁に使う名前の浮かぶ表札もありました。
さわってみると、釉薬はかけてありますがマットなやさしい質感です。ほかにもライトスタンド・傘立て・外部壁面用など、都会生活に調和するモダンなデザインで創られています。

これらの陶土を開発した株式会社精土にお話を伺いました。
「信楽焼は昔から分厚い土物の陶器が主流でしたが、新しい焼物が創りだせないものか、思考錯誤して光の透過率の極めて高い信楽透器を開発しました。素地が多少厚くなってもさほど透過率は下がりません」

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陶器と言えば分厚い焼き物が常識ですが、光を透過させるという発想を思いつき、長年研究を重ねて、ここまで完成させたものだと深く感動しました。

 春燈の信楽透器うかぶ街   荒木春雪子

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