もの研展示会情報:「第70回東京インタ-ナショナル・ギフト・ショ-秋2010」-2

年輪が活きた透かし彫りの箱=(株)箱久

ギフトショ-は、宝物探し!
出展社数が約2,500社も出展しているだけあって、
これまでに見たことのない、新しい技術の商品に出会い、
ワクワクドキドキすることがあります。これもその一つです。

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一見、木の箱に絵が彫り込んであり、最近流行のレ-ザ-加工のよう。
でもよくよく見ると、木目の年輪はきれいに残っています。
広重の東海道五十三次の日本橋や富士山などの浮世絵も
きれいに年輪が残されて、後はうまく彫り取られて絵が完成しています。

たずねてみると、レ-ザ-加工では年輪もすべて焼き切れてしまうため、
サンドブラストの加工方法で、職人さんがひとつひとつ、
細かい手技で彫り起こした作品だそうです。

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サンドブラストと言えば、よくガラスの瓶やコップに模様や
名前を彫り込む技術だけと思っていたので、
このように年輪を活かして 透かし彫りの作品を作れるとは…
正直、大変おどろきました。

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(株)箱久では、特注でオリジナルの図柄の制作も可能だそう。
単に木箱用ではもったいない、工芸作品として額に入れたり、
床の間や玄関先に飾って眺めていたい、そんな仕上がりの作品です。
「創意工夫」という事を目の当たりに見た思いでした。

◆家紋コ-スタ-=1,800円 ◆歌舞伎コ-スタ-=1,800円
◆他の大型作品は試作品にて値段未定。

   秋の日や木箱の年輪活かさるる    荒木春雪子

                            主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 13:42  Comments (0)

日本の味・旬の味。《9月・お魚編》

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突然のように訪れた秋の気配。秋の魚といえばやはり【さんま】。
猛暑の影響による不漁から価格高騰が話題となったのは
まだ記憶に新しいところです。

さんまは季節回遊魚で、秋に突如現れるものではありません。
夏から秋にかけて北から南、冬から春にかけて北へと
大きな群れを作って移動しています。

特に北から南下を始める秋が脂が乗っておいしくなり、
一説には銚子沖に下りてくる10~11月の終漁期が
もっとも脂肪分が多いのだそう。

さんま漁業の歴史は約300年前までに遡り、
熊野灘がさんま漁の発祥地となります。
明治時代まで200年あまりは、旋網漁業に頼っていましたが、
現在は棒受網漁業によって漁が行なわれています。

一般的に魚は光に集まりますが、さんまは特にその習性が強く、
一度光に集まると大群をなして同一方向に海面の上層を旋回運動し、
容易には離れないそう。その習性を利用するため、さんま漁の漁船には
大きな照明装置が備えられています。

さんまは栄養価も高く、焼きさんま以外での調理方法を楽しみたいもの。
また、肝もおいしいので、新鮮な生さんまならぜひ肝までどうぞ。

社団法人全国さんま漁業協会のサイト内で
さんまの料理集がダウンロード可能です。http://www.samma.jp/

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もの研展示会情報:「第70回東京インタ-ナショナル・ギフト・ショ-秋2010」

9月7日(火)~10日(金):ビッグサイト

アルミ缶の折り鶴=(株)金鹿工具製作所

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今回のギフト・ショーは第70回記念ということもあって、
テ-マは、景気を浮揚させる「創意工夫のギフト戦略」です。
さてどんな創意工夫に出会えるか、楽しみにまわりました。

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私が最初に気になるブ-スは、自分の出身地、新潟県のブ-スです。
今回は「三条発、匠と技」と題して(株)諏訪田製作所、マルナオ(株)、
(株)タダフサ等16社が出展していました。

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特に関心を持ったのは、(株)金鹿工具製作所のアルミ缶の折り鶴です。
従来は、板金の職人が使う金切ハサミの製造が本業ですが、
昨今の景気低迷、新規の事業展開として一般の人や子供に、
アルミ缶を切って、折り鶴を作ろうという工作の提案を始めたもの。

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アルミ板は0.5mmのものが丁度よく、お父さんが晩酌で飲み終わった
ビ-ルの空き缶や、ジュ-スの空き缶を洗ってから、
専用の 金切ハサミで切り、折り鶴を作ることができます。

慣れたら、セミやクワガタ、あるいは飛行機なども自由に作れます。
新しい工作の教材として、これから盛んに広めてゆきたいという、
大きな夢の第一歩ですね。

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◆金属折り紙ツ-ルセット=12,600円 税込み
(万能金切りハサミ・細部を切るハサミ・つかみ曲げ、
つぶす箸の三点セット。以上ブロンズ製、ケ-ス入)

       天高しアルミ缶の鶴の夢     荒木春雪子

                            主任研究員 荒木隆一

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