もの研展示会情報「NIPPON MONO ICHI」-1

22年3月5日(金)~7日(日):リビングセンタ-OZONE

e697a5e69cace383a2e3838ee382a4e38381e79c8be69dbfe58699e79c9f1_035

新宿のリビングセンタ-OZONEにて、
「NIPPON MONO ICHI、第5回和のある暮らしのカタチ展」が開催されました。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が主催する、
日本の各地域より選びぬいた生活雑貨の新提案の商品展示会です。

毎回、今度はどんな各地の取り組みが拝見出来るか、とても楽しみです。
今回は出展社数がグンと増えて64社。面白い新商品が所狭しと並んでいます。

e697a5e69cace383a2e3838ee382a4e38381e4bc9ae5a0b4e58699e79c9f_042

では気になったモノを紹介しましょう。
①お酒の枡の会社が作った「eco加湿器」=岐阜県大垣発

大垣市にある大橋量器では、代々お酒の木の枡を作っています。
木の枡と言えば、枡の角に一つまみ塩をのせて呑むお酒がオツなものですね。

e382a8e382b3e58aa0e6b9bfe599a8e58699e79c9f_028

さて、大橋量器の展示台にあったものがなにかというと、
帆船の置物かな?というようなモノだったのです。
木を薄く削りまげて作った「マスト?」は、台の溝の部分に水が入れてあり、
上の帆の部分に染みこんでいるのです。

どうやらこれが、「動力(電機)を使わないeco加湿器」なんだそう。
自然に蒸発していく仕組みだから、水蒸気が出過ぎて部屋が濡れてしまう心配のある加湿器も、これなら安心です。となりの「サボテン」も同じ仕掛け。
これは中部地区の若手の代表的デザイナ-が考えた作品で、素材には全て桧を使っており、今、世界から注目を受けているそうです。
                               主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 12:35  Comments (0)

もの研特派員報告「第2回佐渡朱鷺大学」が開講

昨年11月に引き続き、3月16日(火)に「第2回佐渡朱鷺大学公開プレ講座」がネスパス新潟にて開講しました。今回のテーマは「佐渡島の生物多様性保全への取組み」です。60名強の参加者がありました。

e58699e79c9fe58c97e6a29de38195e38293e68ca8e68bb6_001

佐渡朱鷺大学とは、佐渡島で取り組んでいる天然記念鳥「朱鷺」の生育観察を柱に、
里山の自然環境を考えて、朱鷺の来る自然の田んぼで作った「朱鷺米」作りの
実践報告と、それを島起こしに拡げていこうとする、自主的な市民大学です。

主催者の「NPO法人さど」の代表理事、
北條規氏(株式会社ものづくり研究所、代表取締役)の挨拶にはじまり、
第1部で環境省の岩浅有記氏による「生物多様性と環境を中心とした経済戦略」の講演
第2部で朱鷺と暮らす郷づくり推進協議会(佐渡市)渡辺竜五係長による
「佐渡市の生物多様性の取組み」の講演
e58699e79c9fe5b2a9e6b585e6b08fe68ca8e68bb6_002

第3部は、パネリスト 古田尚也氏(IUCN(国際自然保護連合)・シニアプロジェクトオフィサー)、織田竜輔氏(月刊『環境ビジネス』 編集部)を迎え、「企業による生物多様性の取組みの殿状と可能性」についてパネルディスカッションが行われました。

講演後、ネスパス新潟館内にある「お食事処 新潟食楽園」にて交流会も行われました。

e58699e79c9fe6b8a1e8bebae6b08fe381a8e382b9e383a9e382a4e38389_007

もっと身近に、東京で暮らす私達が普段できることは何だろうか。
講演会の発表の中でヒントがあったように思えます。

★佐渡の農家の方々が育てた「朱鷺米」を食べて、佐渡と朱鷺の取組みに関心を持つ。
★旬の食べ物を美味しく食べる。
★野生の野鳥や、草花・樹木など身近な植物に関心を持つ。
この他、できることはいろいろとありそうです。

全国各地でもさまざまなこうした取り組みが見られます。
例えば兵庫県豊岡市ではコウノトリ野生復帰の取組み、
コウノトリが育むお米と農法、コウノトリの郷公園など…
いずれにしても、「絶滅寸前の種の保存を具体的に考えながら、
環境の保全と地域経済がうまく循環する仕組み作り」というコンセプトは、
とてもわかりやすい目標です。それをどう達成していくのか。
その難しさは普遍の課題といえそうです。

                            主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 14:00  Comments (0)

もの研展示会情報「第38回ホテル・レストラン・ショ-」-2

2月23~26日:東京ビッグサイト

e780ace688b8jue58699e79c9f_0161

雪のかまくらを押しつぶしたような、不思議な形の白い瀬戸物たち。
穴の中には小さなアルコ-ルランプが灯っていて、上ではス-プが沸いています。
不思議そうに通るお客様や立ち止まって見るお客様、
この器たち、かなりの注目を浴びていました。
しかもお皿もまん丸ではなく、どれも一辺が切り取られたような形。
不思議に思い、出展者である愛知県陶磁器工業共同組合の方にたずねました。

e780ace688b8jue58699e79c9f_014

「新しい重箱の提案です。従来の重箱といえば四角い形の漆塗りの箱ですが、瀬戸焼だからこそできる特別感を求めて試行錯誤し、このシリ-ズを誕生させました。特別な日の料理を引き立たせるテ-ブルウェアは、様々な思い出を甦らせるものですよ」

このシリ-ズは、引き出し重(大)と(中)の2種類あり、
(大)の中に(中)がしまえる入れ子になっています。
さらにお皿がその中に収まるように設計されているという、アイディアに感心。
少しカ-ブしたフリ-カップや、箸置きまでも創られています。

e780ace688b8jue58699e79c9f_012

「実際に料理を大と小の乗せて、更に小皿を引き出したように並べて盛りつけると
一体感があって良いですよ」とのこと。

一式のセット料理がこのセットで並べられるとは、いやはや脱帽です。
肉やサラダのような洋食の方が似合いそうに思えました。
器のデザインで料理の見栄えもグッと変わるもの。器の力は偉大ですね。

日本の器は長い歴史と伝統をもっていますが、こうした
新しい提案、その時代のライフスタイルに応じた変化も
積極的に行うことが大切だと思います。

   新しきお重灯して春の暮   春雪子
                             主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 11:55  Comments (0)