もの研展示会情報:「第70回東京インタ-ナショナル・ギフト・ショ-秋2010」-2

年輪が活きた透かし彫りの箱=(株)箱久

ギフトショ-は、宝物探し!
出展社数が約2,500社も出展しているだけあって、
これまでに見たことのない、新しい技術の商品に出会い、
ワクワクドキドキすることがあります。これもその一つです。

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一見、木の箱に絵が彫り込んであり、最近流行のレ-ザ-加工のよう。
でもよくよく見ると、木目の年輪はきれいに残っています。
広重の東海道五十三次の日本橋や富士山などの浮世絵も
きれいに年輪が残されて、後はうまく彫り取られて絵が完成しています。

たずねてみると、レ-ザ-加工では年輪もすべて焼き切れてしまうため、
サンドブラストの加工方法で、職人さんがひとつひとつ、
細かい手技で彫り起こした作品だそうです。

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サンドブラストと言えば、よくガラスの瓶やコップに模様や
名前を彫り込む技術だけと思っていたので、
このように年輪を活かして 透かし彫りの作品を作れるとは…
正直、大変おどろきました。

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(株)箱久では、特注でオリジナルの図柄の制作も可能だそう。
単に木箱用ではもったいない、工芸作品として額に入れたり、
床の間や玄関先に飾って眺めていたい、そんな仕上がりの作品です。
「創意工夫」という事を目の当たりに見た思いでした。

◆家紋コ-スタ-=1,800円 ◆歌舞伎コ-スタ-=1,800円
◆他の大型作品は試作品にて値段未定。

   秋の日や木箱の年輪活かさるる    荒木春雪子

                            主任研究員 荒木隆一

Filed under: 特派員レポート — nakahashi 13:42  Comments (0)