成田山祇園祭
先日7月11日、成田の祇園祭へ行ってきました。
成田といえばまず国際空港、あとはお正月の初詣や節分で成田山新勝寺の光景がテレビに取り上げられるといったところでしょうか。
意外にも知られていない成田祇園祭とは、成田山新勝寺のご本尊「不動明王」の本地仏である「奥の院大日如来」の祭礼です。
初日の御輿渡御に始まって、40万人の人出が予想される熱気溢れる3日間、各町内自慢の10台の山車と屋台が各町内を昼夜問わず練り歩いていきます。
成田は意外にも坂の街であり、威勢のよい掛け声のもと、両脇に軒が連ねる坂を引っ張りあげられていく山車の様子は、見ているこちらも気分が昂揚するものでした。
また成田名物にうなぎがあります。距離800m、徒歩にして約15分かかる成田山参道は古くからの旅館や料理店が軒を連ね、このうち約60店がうなぎ料理をメニューに入れているんだとか。これだけの密度でうなぎ屋さんが密集するのは全国でも珍しいそう。それも江戸時代に成田詣が盛んになったころにはすでに利根川と印旛沼のうなぎを使って、門前町の旅館ではうなぎ料理の工夫に余念がなかったようです。
毎年7月中旬~8月中旬にかけてうなぎ祭りが開催されます。
うなぎが好きな方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
いずれも地域の文化に根ざしたお祭りですが、特に日本独特のスタイルである山車や神輿、笛、太鼓でにぎわうお祭りも、最近では日本の各地でお祭りの担い手が少なくなってきています。
しかしこの成田祇園祭では幼児からお年寄りまで、地域をあげて参加しており、また担い手不足は感じられないほど、若い男女が参加していました。躍動感とエネルギッシュの源はここからくるのでしょう。
祇園祭における40万人という集客力と地域の一体感は実に見事でした。
お祭りのエネルギー、活気は元気な日本の未来のために受け継いでほしいものです。